Antec P10 FLUX

 前回紹介したパソコン用のATXマザーボードASRock Z690 Steel Legend /D4を収めるPCケースとしてAntec P10 FLUXを購入しました。

 PCケースはパソコンの使い勝手を大きく左右する物で、交換が簡単ではないので、選定には時間が掛かりました。

 今まで使っていたTheamaltake Core V21はATXフォームファクターよりも一回り小さい、MircoATXまでの大きさに対応するPCケースなので、ATXフォームファクターのASRock Z690 Steel Legendは収まりません。

 Core V21では5.25ベイが無くBDドライブを内蔵出来なかったのが思ったよりも不便でした。
 ATXフォームファクターに対応するPCケースを新調するなら、5.25インチベイがある事と、CPUクーラーはNocuta NH-D15かそのバリエーションモデルと決めていたので、高さが165mmのCPUクーラーが収まる事を条件に、店頭などを回ったりなどして、数日掛けて探して、偶々安く手に入ったのがAntec P10 FLUXでした。

 今まで使っていたCore V21はマザーボードが横置きレイアウトのキューブ型なので、相当な高さのあるCPUクーラーでも余裕で収まるのですが、マザーボードを縦置きするミドルタワー型のPCケースで高さのあるCPUクーラーを収めるのには十分な横幅が必要で、Core V21を購入した当時にはNH-D15の様な高さのあるCPUクーラーが確実に収まるケースは種類がそんなに多く無く、価格も割高でした。

 最近のPCケース販売では、対応するCPUクーラーの高さを表記するのが一般的になっているので、以前よりもPCケースを探すのは楽にはなりましたが、NH-D15を問題無く収める事ができるPCケースは限られていました。
 対応CPUクーラーの高さの公称値が165mmでも実際にはDNH-D15が収まらない事もあるので、対応CPUクーラーの高さが170mm以上で探した所、P10 FLUXは175mmでした。

 背の高いCPUクーラーに対応している比較的新しいPCケースは5.25インチベイが無い事が多かったのですが、そうした中でAntec P10シリーズの様に、NH-D15が収まり5.25インチベイモある製品が販売されていて助かりました。

 ケースには最初から5つの12cmファンが取り付けられていて、SATA電源で駆動するコントローラーで2段階制御できます。
 ケースファンやコントローラーを市販品で後付しようとしたら5,000円くらいは掛かると思います。

 各ファンの電源コネクターは、マザーボードのシャーシファン用コネクターに取り付ける事も出来ます。

 水冷に使うラジエーターを配置し易い様に考慮された構造になっているそうなのですが、私はパソコンの水冷に付いて全く分かりません。

 前側から電源ボタン、ケースファンのスピード切り替えボタン、USBコネクター、マイクコネクター、スピーカーコネクター、USBコネクターの順に天板に設けられています。

  P10Cにはこれらに加えてUSB TYPE-Cコネクターが追加されます。

 ネクター類にはホコリ防止のゴム蓋が取り付けられています。

 リセットボタンはありません。
 電源ボタンを長押しすればリセットできるので、不意に押してノータイムで動作するリセットボタンは不要と言う判断なのかもしれません。

 P10 FLUXは偶々安かったので買った物ですが、今買うならUSB TYPE-CのコネクターのあるAntec P10Cを選んだと思います。

USB TYPE-Cコネクターの取付

 Z690 Steel Legend /D4のUSB 20Gbps(旧表記ではGen 3.2 2×2)に対応するフロントパネル用ヘッダーを活用したいので、アマゾンでら売れていた50cmケーブルを購入しました。

 実用性には無関係とは言え、PCIブラケットの取付穴は傾いて開けられていました。
 安く売る通販向けだからか、製品全体がそうなのかは不明です。

 PCIブラケットで後ろ側に取り付けると使い辛いので、5.25インチベイの下にPCIブラケットをガイドにして穴開けして取り付けました。

 当初はドリルとニッパー、デザインナイフを使った穴開けだけして、ネジ止めするだけで良いと考えていましたが、Z690 Steel Legend /D4を取り付けて動作確認した所、USBケーブルによっては刺さりが悪かったので、取り付けパネルの裏側をリューターやヤスリで削ってコネクターの先端が少し前に出る様に加工しました。

電源ケーブルの延長

 マザーボードの上に配置される事が前提のATX電源が下に配置されるP10 FLUXでは、マザーボードのATX24ピンコネクターや、CPU補助電源用のEPS12V8ピンのコネクターにはケーブルが全く届かないので、延長ケーブルが必要でした。

 ATX24ピンケーブルは太いので、余裕のある長さにすると、ケースによっては収まらない事があるので、電源とマザーボードの位置関係によってはケーブルの長さが足りなくなるのは仕方ない事だと思います。

 ATX24ピンは150mmEPS12V8ピンは300mmの長さの物を使いました。

 5.25インチベイに収めるBDドライブ用にSATA電源コネクターを追加する必要があったので、プリフェラル4ピンからSATA電源への変換ケーブルと、SATAケーブルが一体になった物を買ったのですが、SATA電源コネクターはBDドライブには対応しない7ピンでした。

 プリフェラル4ピンをSATA15ピンに変換するケーブルを買い直しました。

不必要だったケースファン

 電源が収まる部分のすぐ上のファンは、色々な配線の邪魔になったので最終的には取り外しました。
 電源上のファンはグラフィックボードに積極的に風を当てる為の物だと思うのですが、P10Cでは出荷時に取り付けられていない様なので、無くても問題無かったんだと思います。

Antec P10 FLUXの総評

 ケースファンの多さや、ファンコントローラーの存在を考えると、P10 FLUXの11,000円程度やP10Cの13,000円の価格は納得出来る。
 内部への通気や冷却性能も問題無いだろう。

 電源が下置きなので延長ケーブルが必要なものの、電源下置きケース共通の難点なので不問として良いと思う

 配線を通す隙間が十分にあり配線し易い。

 側面パネルが透明では無いし、無駄に光ったりもしないので、オーソドックスなケースを求めている人には最適。

まとめ

 大型CPUクーラーと5.25インチベイ用ドライブが搭載できるミドルタワーATXは種類が限られる中で、Antec P10シリーズは特に難点が無くとてもお勧め。

 ATX電源が下に配置されるタワー型のケースにはATX電源の配線を延長するケーブルが必要。

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