光造形機用 IPAろ過装置
どうも。Nimbusです。
上の写真は光造形機(3Dプリンター)Formlabs Form2のビルドプラットフォームと出力品です。
光造形機の出力品には未硬化のレジンが付着しているので洗浄する必要があります。
上の写真は光造形機に使っている便利な道具や消耗品の記事で軽く紹介したFormWashとイソプロピルアルコール(以下IPA)を使って未硬化のレジンを洗浄、除去した、Form2のビルドプラットフォームと出力品です。
上2点の写真は、問題無く動作するForm3の入手に伴い、それまでメインで使っていたForm2を売却する際に撮影した物です。
光造形機用のレジンの中には、水洗いで出力品に付着した未硬化のレジンを洗浄除去できる水洗いレジンも存在しますが、Form2やForm3のレジンカートリッジには水洗いレジンの選択肢は無いので、Formlabs純正レジンを試用する限りは、IPAやエタノールを使った出力の洗浄が必須となります。
手軽さは水洗いレジンの方が上ですが、水洗いできる様にする事で色々な制約が出て来る様で、IPAやエタノールと言ったアルコール類で洗浄しないとならないレジンの方が様々な点で優れている事が多い様です。
無水エタノールは未硬化レジンを洗浄、除去する能力はIPAにくらべてかなり高い物の、値段はIPAと比べるとかなり割高です。
海外でも光造形機出力品の洗浄にはIPAを用いるのが一般的な様で、海外製の光造形機のマニュアルでは、出力品に付着した未硬化レジンの洗浄除去には濃度が75%以上のIPAを用いる様に書かれていました。
IPAは一斗缶で買うと割安です。
私がFrom3の出力品の洗浄に使っているFormWashもIPA用として販売されています。
FormWashにエタノールで使っても問題無いのか良く分かりません。
FormWashはビルドプラットフォームごと出力品を洗浄できるのと、設定した時間の後に自動的にIPAの入った槽から引き上げられ、密封容器と超音波洗浄機や、マグネティックスターラーを使うよりも手間が掛からないのが利点です。
FormWashを利用するには、9リットル近くのIPAが必要です。
9L近くのIPAは使い捨てできる量ではないので、IPAに溶け込んだ未硬化のレジンを取り除いてIPAをリサイクルする必要があります。
IPAに溶け込んだ未硬化のレジンはIPAよりも比重が高いので、未硬化のレジンを沈殿させて、上澄みの綺麗なIPA使う方法もありますが、コーヒーフィルターでレジンの中に溶け込んだレジンを過する事が確認されています。
一度では十分に濾過(ろか)できなくても、2回、3回と繰り返し濾過すれば、IPAが目に見えて綺麗になります。
コーヒーフィルターはアマゾンで買った7~12人用の 大きめの物を使っています。
濾過し終わったIPAを別のコーヒーフィルターを取り付けた容器に移し替えるのは面倒なので、連続的に濾過できる様に、コーヒーフィルターを取り付けた漏斗を4つ取り付けられる装置を木工で作りました。
セリアで売られている大きい漏斗が取り付けられる様に、30mmのホールソーと電気ドリルで穴をあけたMDF板を、重ねて取り付けられる簡単な物ですが、一番上のコーヒーフィルターを取り付けた漏斗に未硬化のレジンで汚れたIPAを流し込むだけで、自動的に何度もろ過出来るので、光造形機の出力品の洗浄に使ったIPAをリサイクルする手間は大幅に減りました。
左が濾過後のIPA、右が濾過前のIPAです。
今後は電動ポンプでFormWashからIPAを汲み上げて自動的に濾過できる装置を作りたいと考えています。
今回の記事はこれで終わりです。