エアーブラシ用のコンプレッサーのエアー漏れを無くした

 コンプレッサーのエアー漏れを無くしたので記事にしました。
 配管方法についての解説も行っています。

 模型製作用のコンプレッサーでも紹介したワーサー30D購入時に付属していたホルベインのトリコンパーツ No.24 4連カプラージョイントのカプラーの付け根からエア漏れがしているのは認識していたものの、塗装作業には支障が無かったのでずっと放置していました。

 真空脱泡機用に、エアードライヤーの中古品を入手したので、その取り付けブラケットを購入するついでに、エアーブラシ用のコンプレッサーのエアー漏れの対策をしようと、シールテープシール剤、交換用の継手を購入しました。

 肝心のエアドライヤー用のブラケットはまだ届いていません。

 シール剤シールテープ、継手は、エアーブラシを扱っている模型店や画材店ではあまり扱っていないと思います。
 ホームセンターでもエアーブラシに多用される金具に適した幅の狭いシールテープや、シール剤、様々な種類の継手は扱っていないので、購入はネット通販に頼る事になると思います。

 配管用のネジ規格はインチ表記です。
 エアーブラシで使うサイズは1/8と1/4の二種類と考えて良いでしょう。
 サイズの他に形状の違いもあり、上の写真だと左側がテーパーネジで、右側が並行ネジです。

 テーパーネジは旧表記では「PT」、新表記ではオスネジが「R」、メスネジが「Rc」と表記され1/8だと1/8PT、R1/8、Rc1/8となります。

 並行ネジは、オネジ、メネジ、何れも旧表記では「PF」、新表記では「G」と表記され、1/8だと1/8PFやG1/8等と表記されます。

 並行ネジがストレートと表現されたり、オス、メス、オネジ、メネジ、オスネジ、メスネジと様々な表記があるので、混乱します。

 配管には主にテーパーネジが使われるのですが、エアーブラシ本体やワンタッチカプラーには1/8の並行オスネジが一般的です。

 ホースには1/8並行メスネジが一般的ですが、コンプレッサーやレギュレーター、フィルターに取り付けの利便性を考え、片方が1/4テーパーメスネジになっている物もあります。

 フィルターやレギュレーター類はRc1/4のメスネジやRc1/8が一般的なので、両方が1/8並行メスネジの一般的なエアーブラシ用ホースを取り付ける場合は、G1/8-R1/4(1/8PF-1/4PT)やG-1/8-R1/8(1/8PF-1/8PT)の変換ニブルが必要になります。

 ネジ規格を揃えるのがベストなのですが、中々必要とする規格のネジが売られていない場合も少なくありません。特に並行ネジをテーパーネジに変換する物を扱っている所は非常に限られます。
 並行ネジ穴にテーパーネジを入れるのであれば、シールテープやシール剤を使えばしっかり気密できるので 大抵のホームセンターで扱っている、1/8PT-1/4PTや1/8PT-1/8PTの中間ニプルで代用可能です。
 ただし、逆に並行ネジにテーパーネジ穴だと、シール剤やシールテープを使っても、時間経過と共にエアー漏れする可能性が高いので、避けた方が良いとされています。 

 オイルミストフィルターにウォーターセパレーター、フィルターレギュレーター、4連カプラージョイントを取り付けている為、4連カプラージョイント以外からもエアー漏れしているかもしれないので、トラスコのリークチェックを使って確認しました。
 エアー漏れは4連カプラージョイントのカプラー部分の根元からのみでした。

 フィルターやレギュレーターSMCの物を使っています。
 最初に購入したエアブラシ用コンプレッサーがボークスのエアーフォース3で、その付属品がSMC製だったので、その流れでSMCを好んで使っています。

 圧力計は入手性の良いトラスコの1/4を使っています。

 リークチェックは、簡単に言えば石鹸水で、エアー漏れがシャボン玉の様に確認出来る物です。
 霧吹きで濡らしてから、タオルなどで拭き取れば良いので手軽にエアー漏れを確認できます。

 ホルベインの4連カプラージョンイトを分解して、接続部分にシール剤とシールテープを使い、気密を取ろうとも考えたのですが、非常に硬く、バイス(万力)で固定してハンマーでスパナを叩くとかしないと分解は難しそうでした。
 しかしながら、その手の作業が出来なそうなバイスは手持ちにありませんし、この為だけに購入するのは割が悪そうです。

 タミヤの3連ジョイントは、アマゾンのレビューを見ている限りでは、エアー漏れしない様です。
 実はタミヤの3連ジョイントは以前も購入したのですが、その時の物は微妙にエアー漏れしていました。
 この手のパーツのエアー漏れは宿命的なのだろうと考えていましたが、以前購入した物は当たりが悪かったのかも知れません。
 価格も安く構造も単純なので、エアー漏れが有ったとしても、シール剤やシールテープで解決出来そうなので、再度購入しました。

 岩田の3連ジョイントも候補に挙がったのですが、こちらはエアー漏れする様です。
 バルブ式の為、ホルベインの4連カプラージョイントと同じ様に、部品の取り付け部からエアー漏れしてしまうのかも知れません。


 田宮の3連ジョイントは入り口と出口を任意に変更できる構造になっていたので、横から空気を導入する様に部品の取付位置を変更しました。
 部品の脱着には5mmの六角レンチと12mmのスパナを使用します。
 ネジは1/8のテーパーで、ホースの取り付け部分は1/8の並行ネジでした。
 かなりしっかりと固定されているので、写真の工具で取り外しと締め付けを行うには、結構な力が必要でした。
 長いスパナしっかりとしたハンドルの六角ルレンチを使う方が良いでしょう。

 フィルターレギュレーターに取り付ける前に、田宮の3連ジョイントにエアー漏れがないか、ークチェックで確認してみた所、アマゾンのレビュー通りエアー漏れはありませんでした。

 フィルターキュレーターに取り付け、ホースを接続しました。
  エアテックスのブレードホースクレオスのワンタッチホースは、 シール剤やシールテープを使わなくてもエアー漏れしません。
  以前から愛用している1/4タイプのホースは、変更アダプターを使っている関係で、そのままではエアー漏れするので、シール剤を塗布して、シールテープを巻いて、3連ジョイントに取り付けています。

 エアー漏れがなくなった効果は絶大で、圧力スイッチが働いて自動停止するまでの時間が短縮されました。
 今まで使用していない時には、エアー漏れによる圧力低下で10分おきに圧力スイッチが入る状態でしたが、今は5時間半経たないと圧力スイッチが動作しませんでした。

 圧力スイッチで停止してから、エアーブラシを使っている時にコンプレッサーが再始動するまでの時間も大幅に伸びました。

 「塗装をしてすぐにマスキング関係の作業する。」と言った様に、コンプレッサーのスイッチを切る程の状況ではない。短時間のの作業で集中している時に、圧力スイッチが働きコンプレッサーが再始動して、集中が乱される事が不快でしたが、それは無くなりそうです。

 自分の場合は一人で使う事が前提でエアーブラシの同時使用は想定に有りませんが、二人以上で同時にエアーブラシを使用する場合、紹介している構成では圧力計が正常に機能しないと思います。
 複数のエアーブラシを同時に使用する場合、レギュレーターの前に分岐ジョイントを取り付け、分岐した先にそれぞれ圧力計付きレギュレーターを取り付けてやると、正確な圧力が把握できると思います。
 フィルターレギュレーターを使っているのは固定する為のプラケットの都合で、フィルター機能は無くても構問題無い筈なので、ウォーターセパレーターにブラケットを付ければ、レギュレーターは圧力計だけ付いたシンブルな物でも問題無いと思います。
 この手の物は大抵1/4なので、エアブラシ用のホース等を使うには1/8に変換する継手が別途必要になります。

 フィルター類をブラケットを使って机にクランプ固定するには、ウェーブのエアーブラシハンガーHGのクランプを使うと良いと思います。

 私は アマゾンで購入したのですが、届いたのはウェーブの製品では無さそうです。
 機能的には違いはないのと安かったので、私は気にしないのですが、気にされる方は別の所で購入された方が良いでしょう。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です