LED照明 動画撮影時の縞模様を解消した

どうもNimbusです。
イベント展示用LEDライトを自作したの記事で自作したLEDライトはイベント向けの展示には実用に耐える物に仕上がったと考えていますが、高演色LEDテープと一緒に購入した無線リモコン式のLED調光コントローラーで明るさを調整している所を動画撮影すると映像に薄く縞模様が出ます。
100%出力だと縞模様は出ません。
高演色LEDテープは動画撮影にも使えればと考えていたので、縞模様が出なくなる方法を調べてみました。
結論としては、20khzの周波数で動作するPWM回路を使って明るさ調整をすれば、縞模様は出なくなりました。


PWM回路とDCソケット、DCブラグを市販のプラスチックケースに収め、調光器として仕上げたのか上の写真の物です。
LEDが上手く点灯しない事があります。何度かコネクターを抜き差ししたり、つまみを回すと点灯して、不意に消灯したりもしないので、実用上は問題がないのですが、何か問題があるのかもしれません。
なぜ映像にフリッカー(縞模様)が出るのか
LEDを明るさ調整する際には、目に見えない早さで点滅させています。
肉眼では点灯しているだけにしか見えない自動車の室内灯が、テレビの映像では点滅している様に見えたりします。
蛍光灯でも同じ様に、高速で点滅していて、肉眼ではその様子は確認出来ませんが、写真や動画では点滅の影響を大きく受ける事があります。この現象はフリッカーと呼ばれる物で、写真や動画撮影では良く知られる、厄介な問題です。
LED照明でも、蛍光灯と同様にフリッカーで問題が起こる事がある様です。
フリッカー対策
写真の場合はシャッタースピードを遅くすれば、フリッカーの影響をなくす事が出来るのですが、動画の場合はカメラ側の調整でフリッカーの影響を無くす事は殆ど出来ません。
照明の1秒間当たりの点滅する回数を増やす事で、フリッカーを解消する事が可能です。
蛍光灯の場合だと、回路上での点滅を1秒間に数万回と高速で行う事で蛍光灯が点滅しなくなる、インバーター式蛍光灯に交換する事が有効でした。
私は、蛍光灯と同様に、LED照明も明るさ調整の為の回路上の点滅を高速にすれば、インバーター式の蛍光灯の様に点滅を無くすまでは出来なくても、点滅の影響を減らせると考え、手持ちの部品で色々実験した所、点滅の周波数が1Khz(1秒間に1万回)を超えたあたりから動画に縞模様が映らなくなるのを突き止めました。

写真のPWM信号発生器は、LEDライトを点灯させるのに充分な電流量を出力出来ないみたいで、25cmのLEDテープ1本ですら正常には点灯させる事は出来ませんでしたが、どの程度周波数を上げれば動画の映像にLED照明による縞模様の出なくなるかを突き止めるのには役立ちました。

20khzの周波数、3~35Vの電圧、5Aの電流に対応した安価なPWM回路基板をアマゾンで購入してみました。
2つセットで600円弱なので、一つ当たりの価格は300円弱です。数が多いセット品なら一つ当たりの価格が200円くらいで売られている、安価な回路基板です。
事前に20khzの周波数では縞が出ない事を確認した上での購入だったので、自作LEDライトに接続しても、明るさ調整をしても、動画の映像に縞模様が映る事は有りませんでした。
PWM基板は損失が10%程度なのと、下限近くの調整幅が狭いのが難点ですが、実用上は充分な性能だと思います。


市販のプラスチックケース、タカチ SW-55Bに穴開けして、PWM基板、DCソケット、DCブラグをまとめ、持ち運んで使える調光器として仕上げました。
SW-55Bの穴開けは、少し小さめに穴開けしてから、リーマーやリューターを使って、部品が取り付けられる様、穴の位置や形状を微調整しながら広げました。
PWM基板はそのままでは収まりませんでしたが、はんだ付けしてる分部から突出している、実装部品の余分な足をニッパーで切断すれば、SW-55Bに綺麗に収まりました。
SW-55Bは部品をコンパクトに収められましたが、PWM基板への加工が必要だったり、穴開けや、部品の取り付けの難易度が高かったので、SW-65Bの様に一回り大きめのケースの方が作り易くて良いかも知れません。
既製品のLED調光器でも、20khz以上の周波数で調光を行う物であれば、動画の映像に縞模が様は出ないと思います。
まとめ
動画撮影時にLED照明を調光する場合、調光器は高周波の物を選ぼう。