ガレージキットの完成見本製作に使った物

  エレナ・ブラヴァツキー(キャスター)ver.2を製作するのに使った工具と材料を紹介します。

 タミヤ 精密ニッパー
 主にゲートの切除に使います。
 タミヤのニッパーとしては高価な部類の製品ですが、性能と価格のバランスが良く、入手性も良いので、安心して使えます。

 ゴッドハンドのレジンニッパーは切れ味は素晴らしいものの、タミヤの精密ニッパーと比べると、価格が倍以上するのと、刃のサイズがやや小さく、購入機会も限られるのが難点です。


 タミヤの精密ニッパーも、ゴッドハンドのレジンニッパーも、プラスチック用なので、真鍮線やエッチングパーツの切り出しに使うと、一発で刃がダメになり、二度と使えなくなります。
 間違って金属に使ってしまう事もあるので、ゲートの大まかな切除が終れば、早々にしまっておく事をお勧めします。

 アートナイフ
 ゲートの切除、パーツ成形、モールドの掘り直し等、様々な用途に使います。
 私はオルファのリミテッドAKアートナイフプロ直線刃の組み合わせを好んで使っていますが、国内メーカー品であればどれでも問題無く使えます。

 こちらはタミヤのデザインナイフNTカッターのデザインナイフとは柄の形状が大きく異なるものの、刃は共通です。

 デザインナイフやアートナイフの刃は頻繁に交換した方が良い物の、刃の処理に困る事があります。
 その時に便利なのがオルファ 安全刃折処理器 ポキです。

 デザインナイフやアートナイフ、ニッパーは、ダイソーやセリアなどでも購入可能ではあるのですが、性能が担保されていないのと、節約できる金額も大して大きくないので、数千円や数万円するガレージキットを作るのにはお勧めできないですね。

 パワーグリップの平刀 1.5mm3mm
 刃幅の狭い彫刻刀です。
 アートナイフでは刃が当てにくい部分に使います。

 0.5mm、1mm、1.5mm、2mmのドリル
 レジンキャストキットは接着だけでは心元ないので、接着部分にはドリルで穴開けして、真鍮線の差し込みで接続するのが一般的です。
 真鍮線は塗装の際の持ち手にも使います。

 模型雑誌ではドリルはピンバイスを推奨される事が多いですが、無垢素材な事の多いレジンキャストキットだと、手回しでは大変なので、1mm以上のドリルには、電気ドリルの使用をお勧めします。

 詳しくは様々なドリルで解説しています。

 0.5mmの場合、プラ棒等を使ってこういう持ち手を作るのも良いかも知れません。
 写真はWAVEワンタッチピンバイス0.5mmドリル刃

 ゴッドハンド メタルラインニッパー
 ニッパーとしては高価な部類の製品ですが、コンパクトな割に、普通ならクリッパーで行う2mmの真鍮線の切断がが難なく出来るので、重宝しています。


 小型ニッパー
 1.5mmまでの真鍮線なら問題無く切断できます。2mmも慣れれば切断可能です。
 コーナンで買いました。

 小型プライヤー
 真鍮線を曲げたり、切断したりに使っています。
 コーナンで買いました。

 320番~600番の紙やすり
 刃物で削った部分を均したり、全体の表面を磨いたりするのに使います。
 模型用はタミヤの物が性能も入手性も安定しているのでお勧めです。

 予め短冊状に切って、ケースに収めておくと、すぐに使えて便利です。

 3MのスポンジヤスリSUPER FINEULTRA FINEMICRO FINE
 紙やすりの後、仕上げの研きに使います。

 神ヤスは、削り心地が非常に良いものの、黒い研磨剤で白いレジンパーツが黒ずむ事があるので、私はキット製作には使っていません。

 スポンジヤスリも紙やすり同様に、予め短冊状に切ってケースに収納しておくと便利です。

 ロックレーザー328と UVライト
 ライトで紫外線を当てて硬化させるパテです。
 気泡や欠損部分の充填に使います。
 硬化後はラッカー薄め液で洗っても溶けたりしません。
 エポキシパテやポリパテと比較すると、盛り付けてから切削出来るまでがとにかく早く、換気も不要です。
 量当たりの単価は高いのですが、盛り付けた物だけ硬化させることが出来るので、割高感は感じません。

 エポキシパテ軽量タイプ白色ワセリン
 合わせ目部分を調整したりと言ったライトの光が当たらずロックレーザー328が使えない部分に使います。
 白ワセリンは模型雑誌で良く使われるメンソレータムの主成分で、 パテが接着しては困る部分に塗ります。
 塗装を弾くのでパテでの作業が終わった後は、ラッカーシンナーを染み込ませたティッシュで拭き取ります。

 歯ブラシ
 表面に付着したり、モールド部分に入り込んだ切削屑や切削粉を落とすのに使います。

 改良型ジェネリックイージーペインター
 瓶入りのフィニッシャーズマルチプライマーを塗布するのに使います。

 ロックタイト ピンポインター
 好んで使っている瞬間接着剤です。

 ci クイックプライマースプレー
 瞬間接着剤用硬化促進剤です。
 エナメル塗料は溶けて流れてしまうものの、ラッカー塗料へはほぼ影響が無く、臭いも比較的マイルドなので、アルテコや模型メーカーの出している瞬間接着剤用硬化促進剤よりも使い勝手は良いです。

 ラッカー薄め液とそれを入れる容器
 表面に付着した油分の除去に使います。
 詳しくはガレージキットの塗装方法を参照してください。 

 その他の工具や材料は、あれば便利なものの、無くてもなんとかなるので、アルティマ5ペンサンダーの様な電動ヤスリや、リューターは余裕が出てきてから購入すると良いと思います。

 レジンキャストキットの表面には、何かしらの油分が付着しているので、塗装の前には表面の油分を取り除く脱脂が必須となります。
 繰り返しになりますが、脱脂に関しては ガレージキットの塗装方法を参照してください。

  脱脂は、塗装直前に行うのが一番良いのですが、コートのパーツを貼り合わせた後でそれを行うのは大変なので、今回は最初に行いました。

 エレナのコートは塗装前に全てのパーツを接着しています。
 レジンキャスト複製の性質上、どうしても歪みが発生しますが、完成見本に作った物は、金属線でパーツを繋ぐ軸打ちなしで、ロックタイト ピンポインタークイックプライマーを使った瞬間接着剤での張り合わせだけですんなり一体化出来ました。

 パーツを貼り合わせた部分は、320番の紙やすりで均しておいてから、デザインナイフとパワーグリップの平刀で合わせ目部分にV字の溝を掘り、その溝をロックレーザー328で埋め、320~600番の紙やすりで均し、合目を目立たなくしています。
 時間をかければ合わせ目を完全に消す事も可能な筈です。

 塗装の前に各部分を真鍮線で差し込み固定出来る様にします。
 エレナ・ブラヴァツキー(キャスター)ver.2の原型の各パーツの接続が必要な部分には全てガイド穴を設けています。キットのパーツでは複製の具合で埋まっていたり気泡などで欠損していたりするかも知れませんが、ガイド穴に穴開けすれば、真鍮線での差し込み固定が出来る様になっています。
 真鍮線は比較的曲げやすい金属線なので、多少差し込みの確度が違っていても、位置さえ正しければ、少し力をいれて押し込んだり、曲げて角度を調整すれば、真鍮線が長すぎたり、穴が浅すぎたりしない限り、問題無く組み立てられる筈です。

 今回のエレナの場合、ブーツ、股間、胴体、両腕とコートは1.5mm、それ以外は1mmの真鍮線で接続しました。
 リボンタイは時間が無かったので接着のみで済ませましたが、0.5mmの真鍮線で差し込み固定できる様にしておく方が良いとは思います。
 可能であれば、差し込み固定とは別の場所に、塗装時の持ち手として、少し太めの真鍮線を穴開けして取り付けてやると良いと思います。

  塗装を綺麗に仕上げる為に、 紙やすりの320番、400番、600番の順で、全体を磨いています。
 細かいモールドの入った部分の研磨は完全に行うのは無理なので、可能な範囲で行っています。

 レジンキャストキットのレジンパーツは、そのままでは塗料が定着し辛いので、プライマーと呼ばれると塗料接着剤を塗布してやる必要があります。
 プライマーには色々な銘柄がありますが、私は先に挙げたフィニッシャーズのマルチプライマーを好んで使っています。
 フィニッシャーズのマルチプライマーは、エアーブラシで塗布する物なのですが、改良型ジェネリックイージーペインター を使ってスプレー塗装しています。エアーブラシよりも手間や時間が省け、手軽に使えるので気に入っています。

 今回は時間が無かったので、省きましたが、下地塗装を行った後に、1~2日置いて完全に乾燥させた後、3MのスポンジヤスリのULTRA FINEMICRO FINE で磨き、必要に応じて重ね塗りすると、塗装の仕上がりがより良くなります。 

 塗装の仕上がりは、塗装前の表面研磨で大きく左右されるので、塗装前の表面研磨は時間が許す限り行いましょう。

 塗装は方法も道具も多岐に渡り、どれが正解と言うのはないので、一例として参考にして下さい。

 各部分の彩色は、主にラッカー系の塗料をエアーブラシを使って塗ります。
 ラッカー塗料で塗った後に、細かい部分をタミヤやガイアノーツ、ハンブロールのエナメル塗料で塗って行きます。

 エアーブラシは使用しているエアーブラシをコンプレッサーは模型製作用のコンプレッサーを参考にして下さい。

 各部の色を説明します。

 白い部分はプライマーの上に、Mr.フィニッシングサーフェイサー1500ホワイトを塗り、模型イベントで購入した雲母堂高輝度パールパウダーをMrカラーGXスーパークリアーⅢに溶いた物を塗布して、Mr.スーパークリアーつや消しで仕上げています。

 黒い部分はMr.フィニッシングサーフェイサー1500ブラックを使いました。

 これは元々下地塗装用の塗料なので、重ね塗りしない部分は、プライマーの上から塗布しています。

 エアーブラシを使う手間が省けるのと、つや消し具合が気に入って使っています。

 赤い部分はMr.カラーGXハーマンレッド

 時間的制約の為、ブラックを塗った後にハーマンレッドを塗っている部分も少なくありません。
 白地に塗るのとは微妙に発色が変わってしまいますが、悪くは無いと思います。

 ベルトの剣先の飾りはMr.カラーのシルバー

 コートのボタンやベルトのバックル、ベルトホールはハンブロールのシルバーを筆塗りしました。

 胸元の飾りのゴールドはギルティングワックスのエンペラーゴールドを使いました。

 比較的最近入手した塗料で、一言でいうと、ペースト状のエナメル塗料です。
 エナメル溶剤で拭き取りでき、1時間くらいで乾燥します。
 量が多いのでその分高いと言う難点はあるものの、タミヤのゴールドリーフみたいにラッカー塗料を溶かす事も無く、ハンブロールの様に容器の密封不足から全て硬化してしまう危険も少なく、ガイアノーツが販売している為大抵の大型量販店や模型店で扱っていて入手性が良く、現状では、筆塗りに使うエナメル塗料のゴールドとしては一番適していると思います。

 肌色は下地塗装はMr.スーパークリアー半光沢を、彩色はMr.カラーラ スキウス クリアーベールオレンジでシャドー部分を塗布した後、ホワイトピーチを全体に塗布しました。

 顔のパーツは、目は肌色を塗布する前に、目以外をマスキングして、Mrカラー314ブルーFS35622Mr.カラー34スカイブルーを少量加えた、薄い水色で白目のシャドーを入れてから、Mr.スーパークリアー半光沢でコートした後、目をマスキングして肌色を Mr.カラーラ スキウス クリアーベールオレンジホワイトピーチ で塗り、Mr.スーパークリアーの光沢でコートしてから、髪の毛の色(Mr.カラーのパープルレッドGXクールホワイトを適量)をエアーブラシで塗装して、目やまつ毛、眉毛、口はタミヤとガイアノーツのエナメル塗料の筆塗で塗りです。

 白目のシャドーを入れるのには、アネスト岩田のCM-CP2を使いました。
 国内で流通するエアーブラシとしては最上級品だけあって、思い通りに塗れました。


 筆塗り用の筆は文盛堂SUPER SABLEインリターン4/05/0。今回は使いませんでしたが、普段は10/0も使います。
 眉毛や口は4/0を、まつ毛や瞳の輪郭、光彩、目のハイライトと言った細かい部分は5/0や10/0をと言う具合に使い分けます。
 白、黒、その他の色の三本づつあると良いと思います。

 余分な塗料の拭き取りにはHIGHSABLE 5/0を使います。

 塗料皿はクレオスの物を使っています。
 エナメル塗料のパレットとして使う場合、ひっくり返して使うと良いと思います。

 筆塗に使ったエナメル塗料のおおよそのレシピは下記の通りです。

 眉毛は タミヤのパープルレッドガイアノーツのホワイトを少量。

 まつ毛や瞳の輪郭、瞳孔はガイアノーツのブラック

 目の光彩はタミヤのパープルレッドガイアノーツのホワイトを加えた物を調合を変えて3パターン位。

 目のハイライトはガイアノーツのホワイト

 口の中はタミヤのレッドガイアノーツのホワイトイエロー

 歯はガイアノーツのホワイト

エナメル塗料の溶剤は、アーチスト・ホワイトスピリットを使用しています。

 乾燥が早過ぎる場合、サソンダー微臭溶液で乾燥が遅延できます。
 現状では、エナメル塗料用のリターダーはこれくらいしか思い付きません。

 アーチスト・ホワイト・スピリットと、サンソダー微臭溶液はエナメル塗料の溶剤とリターダーでも紹介しています。

 髪の毛の彩色はMr.カラー67パープルMr.カラー3レッドMr.カラーGX1クールホワイトを加えた物を使用しています。

 好みに応じて全体の光沢調整を行います。
 私は乾燥の速さからラッカー系のMr.スーパークリアーつや消しを好んで使っていますが、使いやすさでは水性のトップコートの方が優れていると思います。

 顔を始めとした肌色部分の光沢調整は、Mr.スーパースムースクリアーつや消しで仕上げています。

 ベルトと帽子の黒いラインは、塗装では無く、アイシーテープ 1.2mm ブラックを使っています。

 アイシーテープや、細いマスキングテープの切り出しにはゴッドハンド マスパーを使っています。
 テープを切るはさみと考えると非常に高価な物なのですが、他に変わる物が今の所は無いので、愛用しています。


 スプレーやエアーブラシ塗装での塗り訳は、マスキングにより行います。

 マスキングは基本的にマスキングテープゴッドハンドのガラスカッターマットの上で切りてピンセットを使って貼るだけです。

 ナイフはフェザーのメスを使っています。かつて模型用に販売されていた物で、現在はアマゾンで購入可能です。
 替え刃はNo.11を使っています。

 マスキングテープに付いてはニチバン マスキングテープ No.2312 18mm幅を参照してください。

 ガラスカッターマットはシンナーに強いカッティングマットで紹介した物です。

 貼ろうとして形状が合わない場合、再度マットの上で切るって調整を行ったり、最初から切り出しを行ったりをマスキングしたい部分にフィットするまで繰り返します。

 テープでマスキングした部分全面にマスキングゾルを塗布してやれば、マスキング漏れを防げます。


 スプレー塗装時に使っている防毒マスク(吸収缶やフィルターは別売)です。
 コートを赤く塗装する時の吹き返しを吸った様で、フィルターが僅かに赤く染まっています。

 ベースはアクリルショップはざい屋で購入した10mm厚、直径150mmのアクリル丸板を使っています。

 コートの支えは直径15mm、高さ15mmのアクリルブロックを使いました。

 エレナの靴底とアクリル丸板は1.5mmの真鍮線で接続しています。